アースラインの考え方


店舗建材としての「国産ひのき」

アースライン・コラム編集部です。

店舗の内装を考えたとき、国産ひのきなどの高級建材を使うことで、上質な空間を演出することができます。しかしながら、「費用は高額になってしまうのでは?」と不安になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、アースライン社長の佐野が、店舗にヒノキを使うメリットやその費用についてご紹介します。

高級建材のイメージが高いヒノキ、 実際は?

寿司屋のひのきカウンター

高級建材のイメージが強いヒノキ。寿司屋のカウンターや柱など、上質で存在感のある趣が人気です。

ヒノキを使いたいと思っても、「価格が高いのでは?」と躊躇するオーナーさんも多いのではないですか?

ヒノキは、昔から高い建材と言われていましたが、高値のイメージが先行して使われなくなってきたという現状があります。それでも、無目(節などがなく)で見目美しく、直径が45cm以上の高級ヒノキは、現在も高値が続いている状況です。

直径30cm程度のヒノキなら安く手に入れやすい

一方、直径が30cm前後の国産ひのきの価格は、下落しています。これは間伐や相続(遺産分割)に関係している場合もあります。相続が関係するというと「なぜ?」と思うかもしれませんね。相続財産に山があり、相続人が複数いると、分けるのが大変なんですよ。そこですべての木を伐採して売却し、現金化するんです。
最近は木の価値を知らない人も多いので、あと10年育てれば高値が付くような宝物のような木も木材にされてしまいます。

また、手入れがなされていないと、太く育たないために伐採するしかなくないことがあります。そういった木材がダブついているため、細めの木材は手に入れやすい価格となっているのです。

平地にある林の方が立派に育つ

木が太く立派に育つためには、環境が大切。本来、平地にしっかりと根を張れる環境が必要なのですが、日本では、平地に住宅・施設などが広がり、木を育てるには山の斜面しかないような状況となっています。
そのため、どうしても細い木が多くなり、それらが購入しやすい価格で売られているという状況があります。

ヒノキが育つ山の斜面

他の木材に比べると、やはりヒノキは高いのではないですか?

樹種別 一枚板の価格

この表は幅が広めの一枚板の価格なのですが、木材による価格の違いの参考になさってください。
確かに杉と比べると値は張りますが、その他の木材とはさほど価格差がありません。ヒノキは他の木にはない質感があります。選択肢の一つにいれてほしいですね。

高級感のある「国産ひのき」を店舗内装に利用するメリット

ヒノキは、主にどのような店舗、どのような場所で使われていますか?

寿司店や和食店のカウンター部分にヒノキを使うことが多いですね。実は、店舗内装では他の場所にはあまり使われていないんです。
ただ、「いままで使ってこなかった」というだけで、可能性は大いにあります。

今後、どういった場所にヒノキを使えそうですか?

現在、供給が多くなっている直径20cmほどの細いヒノキの場合、1枚板のカウンターにはできない幅ですが、壁材に使うなら全く問題なし。
幅10cmほどの板を横向きに積み上げていくのもいい感じで仕上がるかと思います。オーガニック感やナチュラル系を演出できるのでカフェなどにはピッタリです。
ヒノキ

「ヒノキ」の利用は、どのような店舗におすすめですか?

ヒノキの特徴は、「香り」と「高級感」です。それらを生かせるお店が良いですね。
だだ、「香り」を楽しんでもらう飲食店などでは、ヒノキを使うのが難しい場合があります。繊細な香りを楽しむ料理の場合、ヒノキの香りが邪魔をしてしまう可能性も考えなければなりません。料理によってはカウンター程度に留めてしておいた方が良い場合もあります。
同じ飲食店でも、カフェなど開放的で広いスペースのお店は気にせず使えるのでおすすめです。

ヒノキの香りを抑える方法はありますか?

加工することにより、香りを抑えられます。ワックスや牛乳を塗る方法が代表的ですね。牛乳を塗ると、匂いが残るのでは?と心配する方もいらっしゃるかもしれませんが、ほとんどにおいませんので、ご安心ください。牛乳を塗ることによって、ヒノキの香りが抑えられますが、さらに汚れ防止・つや出しの効果も得られ、とてもおすすめの加工なのです。

ただ、ヒノキの特徴でもある「香り」には、防虫効果などもありますので、できるだけ生かしていただければと思います。その点アパレル系の店舗にもいいと思います。

ヒノキの耐久性などにについてはいかがですか?

ヒノキは施行後も強度があがる素晴らしい建材ですが、店舗に使う場合は、耐久性についてはあまり気にしなくてもいいでしょう。
というのも、住宅なら数十年の耐久性が求められますが、店舗の想定耐用年数は長くても10年程度。早いと3年で改装される店舗もあるからです。
ヒノキはそれほど硬くないので多くの人が出入りする店舗の床には不向きです。店舗の床に使うのであれば、けやきやさくらといった硬い木、もしくはメンテナンスがしやすい素材にしたほうがいいかもしません。

天井には木材を貼れないので注意

飲食店の天井は、消防法の関係で、木材を使うことは禁止されています。一部例外はありますが、店舗内装では難しいと思った方がいいでしょう。
どうしても使いたい場合は高額にはなりますが、燃えにくい塗装する加工も可能です。

ご参考
飲食店におけるカウンター席の役割

ヒノキの店舗利用

国産ひのきの品質

バブルの頃に比べて、ヒノキの質が落ちていると感じられることなどはありますか?

ヒノキの流通量は多いのですが、良いヒノキが少なくなっているという感じはありますね。幅が10cm~20cmぐらいの板、節があるものなど、かなり安く売っていることも。住宅建材として使うなら節や曲がりのないものを選びますが、店舗なら耐久性を気にせず、かえって自然の風合いが楽しめるので、そういったヒノキも十分に使えます。
用途によって使い分ければ、手頃な価格でいいものが出来ると思います。

アースラインで特におすすめする木材はありますか?

アースラインは、オーナー様が望むオンリーワンの店舗をカタチにする会社です。店舗によって建材を切り替えます。業種や作りたい店のイメージによっても材料も変わってきますので、プロとしてサポートに徹することを心がけています。
使ってみたい木材があれば、その店舗内装に適しているか、アドバイスいたしますので、ぜひご相談ください。

店舗の内装デザインはアースラインにおまかせください!

店舗デザイン専門のエキスパート集団「アースライン」では、物件探しからアフターフォローまで店舗づくりをサポート。30年以上の経験に基づいた確かな知識と技術で、オーナー様が望むオンリーワンの店舗をカタチにします。

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お問い合わせ・お見積もりを無料で行っていますので、店舗づくりについてのご相談はお気軽にお問い合わせください。

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