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【火災・地震対策】お客様が安心して利用できる店舗づくり 設計段階から耐震・防火を考える

アースライン・コラム編集部です。

お客様に安心してご利用いただくためには、火災・地震対策も考えておく必要があります。
前回の感染症対策に引き続き、どのような対策をすれば万が一の事態にも備えられるのか、アースライン社長の佐野がお話しします。

店舗における防災のポイント

燃え上がる炎

―――地震や火災に備えて、店舗で注意しておくべきポイントは何ですか?

地震による落下物、ガラスの飛散、火災などへの対応は常に考えておくべきですね。そして最も大切なのがお客様の避難ルートの確保です。日頃から「地震や火災はいつ起こってもおかしくない」と思って、対策を考えておかねばなりません。

防災に関しては「消防法」と「建築基準法」といった法律だけでなく、テナントであれば、その契約にも則している必要があります。

自治体によって条例が異なるので確認を

「消防法」とは、火災を予防し、日本国民の命・身体・財産を保護する目的で交付された法律です。それに則り各自治体が火災予防条例を交付しています
自治体によって異なりますが、東京においては、店舗等の出店・入居する場合「防火対象物使用開始届出書」や「防火対象物工事等計画届出書」を東京消防庁に提出します。

「建築基準法」は、国民の生命・健康・財産の保護のため、建築物の敷地・設備・構造・用途についての最低基準を定めた法律です。そのため、火災の初期における安全避難を目的に、内装の天井と壁材を制限している条項もあります。

さらに都市計画法で防火地域と定められた場所もあるので注意が必要です。

―――防火地域というのは何でしょうか?

防火地域は、市街地の延焼火災を防止するために設けられた地域区分です。各自治体によって異なりますが、「防火地域」もしくは「準防火地域」といったように定められており、これらは店舗が集まりやすい場所とほぼ一致します。

最も条例が厳しいのは「防火地域」。耐火建築物、つまり鉄筋コンクリート造や耐火被覆した鉄骨造などの耐火構造であることが求められます。
これらの地域は、都市計画法で「市街地における火災の危険を防除するため定める地域」となっており、特に注意して火災の危険を防ぐべき地域として指定されているのです。

各自治体の防火基準適合マーク

店舗を借りる際には、東京なら「優良防火対象物認定証」、大阪は「防火基準適合表示」があるかどうかも判断の1つになります。これらは、各自治体の消防署長が、防火の基準を満たしていることを認めたものだからです。

―――「誘導灯」の設置にも決まりがあるんですか?

避難口が簡単に見わたせる位置にあるようなら「誘導灯」設置義務はないのですが、避難口までの歩行距離が、避難階の場合は20m以上、避難階以外の場合は10m以上である場合は設置義務があります。

誘導灯は、みなさんがよく目にするものですが、種類もサイズもさまざまです。中でも「避難口誘導灯」と「通路誘導灯」はよく見かけますね。これらは、非常時に60分間以上の点灯が義務付けられています。
誘導灯

非常口がキッチンのところにしかない場合や、日常の中でいつのまにか非常口を物で塞いでしまっている場合は、逃げ遅れる可能性もあります。日頃から防災を意識し、ストック品の置き場所やルート確保についての定期的な確認は、必須事項ですね。

店舗防災で、あらかじめ備えておけることとは

―――店舗内装において、あらかじめ備えておけることはありますか?

先に述べたように、火災時の安全避難を目的として内装の天井と壁材は制限されており、「建築基準法」では、天井や壁には難燃材料(加熱開始後5分間は燃焼しないもの)を使用することとしています。

天井のプラスターボード(石膏ボード)を張るとき、通常は9.5mmの厚さのものが使われますが、アースラインでは12.5mmのボードを使用しています。たった3mmと思われるかもしれませんが、全く違うんです。

強度がかなり強くなり、耐火認定も得ているため火災時にも効果があります。これは、アースラインクオリティ(笑)としてこだわりを持っています。

―――壁一面を木にしてナチュラル感を演出したい!場合、消防法に引っかかることもありますか?

壁は、床面から1.2m以下の部分は規制の範囲の対象となっていませんが、消防法では、床面から規制の対象範囲になるケースもあります。ですが、不燃材料認定を受けた塗料などを利用しての施工も可能です。許可を得なければならないため、施工業者に前もってのご相談をおすすめします。

ご参考
店舗建材としての「国産ひのき」

―――窓ガラスやシャンデリアなども危険そうですよね?

シャンデリアや看板といった高所に付けるものは、かなりしっかりと固定されているところが多いですが、窓ガラスはリスクが高いですね。

ガラスが割れ、飛び散ることにより、避難ルートが確保できなくなる場合もありますので、必ず対策を考えます。強化複層ガラス、防犯合わせ複層ガラスのような、割れても飛散しにくいガラスがいいですね。ショーウィンドウには、飛散しにくいガラスを標準で利用している施工業者もあります。

レストラン

―――東日本大震災のときに、吊り天井が落ちてきたという話もあったかと思いますが、いまも吊り天井は使われているのでしょうか?

吊り天井の使用は、最近ではあまり聞きません。いまは、「折り上げ天井」や「ルーバー」がメジャーかと思います。それらは吊り天井のように落ちてくることはありません。

「折り上げ天井」は、天井の中央部分をその周りの部分より高く仕上げたものです。部屋に奥行きを出すことが可能なため、開放感のあるスペースを作ります。

折り上げ天井のレストラン

また「ルーバー」は、細長い羽板を隙間をあけて平行に並べたものです。そのままでもスタイリッシュ感がありますが、そこにホリゾント(布製の幕)を入れ込んでも良い感じに仕上がります。

ルーバーを使った天井

震災以降、地震がおきるのは当然の事として、たとえ事故がおきても大事に至らないような状況にするという、安全設計の考え方「フェイルセーフ(fail-safe)」が浸透してきています。

―――地震のとき、ガスは自動で止まりますが、電気も同じですか?

ガスの場合、震度5程度以上の地震発生時に、ガスメーターが自動的にガスを遮断するところが多いようです。同じように、震度5強で電気を自動遮断してくれる感電ブレーカーも数年前からありますが、標準装備というわけではないですね。

店舗の場合、勝手に電気が止まってしまうと、自動ドアが開かなくなり空調も効かなくなるなど弊害もあるので、導入時には慎重に検討してください。

避難ルート確保のために

レストラン内装

―――家具類などで、注意しておいた方がよい点はいかがでしょうか?

厨房などでは、ラッチ機能(落下防止)のついた扉のある収納棚がおすすめです。扉があることで開け閉めする手間が増えますが、地震が頻発にある昨今、ラッチ機能がある扉をつけた方が安心です。部分的に変えるだけでも危険度は低下します。

また、飲食店やバーといったボトルがある所は、防振ゴムを敷いておくのがとても簡単で効果的です。テレビの下などに敷かれている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

さらに、ボトルの高さの3分の1ぐらいのところに落下防止用のパイプや紐をつけるのもおすすめです。
このように、ちょっとした工夫で破損を防げば、お客様の安全な避難ルート確保にも繋がりますのでお試しください。

―――避難ルート確保のための決まりは何かありますか?

飲食店などでは、「客席の床面積が150㎡以上の店舗は、有効幅員1.6m(300㎡未満の飲食店は、1.2m)以上の避難通路を設け、かつ、イス席、テーブル席またはボックス席7個以上を通過しないで、その位置に達するようにしなければならない。」という決まりがあります。

また、キャスター付きの移動棚などの什器は、地震や火災の際に避難ルートをふさぐ恐れがあります。基本的には、キャスターは固定しておきましょう。

―――水害があったときに、店舗が地下でお店から出られなくなった…というニュースを見たことがあります

そのような危険もあります。実は、水害の危険性は不動産業者からお客さまへ告知義務はありません。いざその時になって気づくようでは遅いため、借りる前に確認が必要!物件選びで大切なポイントの1つです。

店舗の内装デザインはアースラインにおまかせください!

店舗デザイン専門のエキスパート集団「アースライン」では、物件探しからアフターフォローまで店舗づくりをサポート。30年以上の経験に基づいた確かな知識と技術で、オーナー様が望むオンリーワンの店舗をカタチにします。

アースラインは、大掛かりな設備が必要な重飲食がもっとも得意。その経験に裏打ちされた確かな知識と技術で、どのような業態でも対応することが可能です。カフェやレストランなどの飲食店のほか、クリニック、サロン、アパレル、スクールなど幅広い業態の施工事例・実績をもっています。

お問い合わせ・お見積もりを無料で行っていますので、店舗づくりについてのご相談はお気軽にお問い合わせください。

株式会社アースライン
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