店舗づくりコラム
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アパレル店舗のフィッティングルーム
アパレルショップには必ずある『フィッティングルーム』
衣類の試着は、誰しも一度はしたことがあるかと思います。
その際、なんとなく不便に感じたり、「もっとこうだったら…」などと思ったことはありませんか?
飲食店の場合、トイレを基準に見定められることがありますが、アパレルショップに関しては、フィッティングルームがその基準とされることがあります。
おまけのように捉えられやすいですが、フィッティングルームは意外にも、とても重要なものなのです。
今回は、フィッティングルームを設置する上で重要なポイント・注意点をご紹介します。
フィッティングルームの位置
店内のどこにフィッティングルームを配置するかというのも重要なポイントになります。
どこにあるか分からないようではそもそも利用しにくいですが、あまり目立つところにあると、他のお客さんの視線が気になって試着したまま扉やカーテンを開けるのを躊躇ってしまいます。
スタッフはお客様の試着が終わるタイミングで声をかけ、一度扉やカーテンを開けて接客をしたいはずです。しかし、通路の目の前にフィッティングルームがあると通りすがりの人に見られるのが嫌だからと、ドアを開けることさえ嫌がられるかもしれません。
ある程度プライベート感のある空間演出が必要です。
フィッティングルームの広さ
フィッティングルームの“広さ”は“快適さ”に直結しています。
試着そのものが買い物と強く結びついていますから、『試着が快適 = 心地よい買い物』となるのです。
ショップその物の広さにもよりますが、フィッティングルームはできる限り広々取りましょう。
理想は、ベビーカーごと入れるほどのスペースがあるとよいです。
小さなお子様は目が離せません。ベビーカーを押して一人でお買い物にやってくるママさんも大勢いらっしゃいます。
出来るだけ多くのお客様に快適に過ごして頂きましょう。
フィッティングルーム内の照明
狭いフィッティングルームの場合、必然的に室内が暗くなってしまいますが、照明をプラスするなどして、できるだけ自然に明るい室内を目指しましょう。
フィッティングルームをあえて薄暗くして、個室内から出てきてもらい、試着時の接客につくという戦略を利用しているショップもあるかもしれませんが、接客されるのが苦手なお客様は頑なに出てきてくれない場合もあります。
暗い個室内だけで買うか否かの判断をしなければならなくなるので売り逃しに繋がりかねません。
そうならない為に出来るだけ明るい試着室にすることをお勧めします。
しかし、あまりに明る過ぎたり、プリントシール機の機内ばりの白いライトを使用すると、試着時は服も自分も素敵に見えるかもしれませんが、”家に帰って商品を改めて見てみたら思っていたのと違った” などの理由で返品になる可能性もあります。
あくまで、自然に明るい室内が理想的です。
フィッティングルーム内での心遣い
色々なショップでお洋服や靴などを買い回りしている場合、手荷物が多くなってしまいます。手荷物や着ていた服を掛けられるフックや籠などは設置しましょう。
また、腰掛けられるちょっとした椅子があれば、そこに荷物も置けますし、試着したその服の座った時の印象・シルエットを確認できます。
ボトムス類は立っている時と、座った時で丈感・幅感などの印象が全く異なるのでこれを確認する人は意外に多いものです。
他にも、トップスを試着する際に使用するフェイスカバー。
フェイスカバーの箱と使用済み回収箱をフィッティングルーム内にそのまま置いているショップもありますが、見た目が綺麗でないとフェイスカバーを使用する気も起きなくなってしまいます。
フィッティングルームの壁に専用のポケットをつけ、フェイスカバーを収納し、すぐ下に使用済みフェイスカバーを回収できるポケットもつければ衛生面も見た目もきれいに保てます。
小さな心配りではありますが、個室内に椅子を置くことや壁にフェイスカバー用のポケットを付けることなどは、設計の段階で考慮しておかないと後々付け加えることができない場合もありますので、早めに検討しましょう。
衛生面で言うと、フィッティングルーム内の床をカーペット素材にする場合、開店から閉店までの一日だけでかなり臭ってしまいます。それが暑い時期であればなおさらです。
試着室に入った途端臭い…というのは気分のいいものではありません。
床の素材をそもそもフローリングにしてしまうか、カーペットならこまめにスプレーなどで除菌消臭する必要がある事を念頭に置いておきましょう。
フォトスポット化するフィッティングルーム
最近では、フィッティングルームの内装にもこだわっているショップが多くなっています。
お洒落なお洋服に着替えて、素敵に変身した自分をお洒落なフィッティングルームの中で写真に撮ってSNSにアップしたり、撮った写真を友人に送って、どっちの色がいいかなど意見を聞いたりする人も少なくありません。
スタッフが新作のお洋服を試着して、フィッティングルームで写真を撮り、ショップのブログやインスタグラムにて情報を発信する場合もあります。
特にレディースブランドはスタッフが公式インフルエンサーとしてSNS上で活動していることが多いので写真映えするスポットは欠かせません。
大きな鏡は当たり前、可愛い壁紙にデコラティブな扉やカーテン、きれいな照明など、フィッティングルームにもいわゆる“写真映え”を求められるようになっているのです。
従来のフィッティングルームのようにシンプルで簡素な“あるだけで良い”という物ではなく、デザイン性も問われるようになっています。店舗専門のデザイン会社に依頼すれば素敵なデザインを提案してもらえるはずです。
株式会社アースラインです。お知らせなどを発信しています。
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