店舗づくりコラム
Blog
飲食店におけるカウンター席の役割
カフェや居酒屋などのカウンター席に座ったことはありますか?
カウンター席は、テーブル席に比べて居心地指数が変動しやすい部分です。
拘れば拘るほど、居心地よく変えることができます。
今回は、お店にとってのカウンター席の役割や、より居心地の良いカウンター席にするためにはどうしたら良いかご紹介します。
カウンター席の役割・メリット
近年、”おひとりさま” に抵抗がない人が増えていることもあり、ひとりで食事を楽しんでいる方も沢山いらっしゃいます。そんな一人客やカップルのご利用でもカウンター席は人気です。
他にも、カウンター席はお客様からキッチン内が確認できることから、調理過程をパフォーマンスとして楽しみたい人や店員とコミュニケーションを取りたい人などにもカウンター席は好まれます。
売り上げアップを考えて回転率を重視するのも良いですが、リピーターとして再来店を促したいなら、居心地の良いカウンター席であることが大切です。
また、カウンター席は入ってすぐ目に留まる位置にある事も多いことから、お店の第一印象をつかさどる重要な部分でもあります。
カウンターの種類
まず、主なカウンターの種類についてご紹介します。
カウンター席と一口に言っても、実は種類が様々です。
カウンターの形によって演出できる雰囲気が変わりますので出店するお店はどんな雰囲気にしたいかを決めてから、カウンター席の形を考えてみましょう。
●I字型カウンター
カウンター席の主流とも言えるのがこちらのI字型。比較的、費用やスペースとの兼ね合いも取りやすいのが特徴です。
スタッフとお客様が向き合う形になるため、コミュニケーションが取りやすく、距離感としても、カジュアルな雰囲気のお店にお勧めです。
●L字型カウンター
前からだけでなく、サイドからもキッチンが見られる為、お寿司屋さんなどの調理事態をパフォーマンスとして楽しんでもらいたい業態の店にお勧めです。
ゆったりとした雰囲気の演出に長けているので落ち着いた印象のお店にしたい場合はL字型カウンターが良いでしょう。
●コの字型カウンター
コの字型の良いところは、カウンター内のスタッフが店内全体を見渡せることです。全体を見渡せるとお客様の様子を見ながらサービスを提供することもでき、タイミングの良いサービスは、居心地の良さにも直結します。
また コの字型カウンターは比較的、賑やかな雰囲気を演出するのに向いています。
物件の形や大きさにもよりますが、演出したい雰囲気に合わせてカウンターの形を決めましょう。
更に、形以外に高さにも種類があります。
①ローカウンター
高さ70センチほどの多くの店舗で使用されている一般的な高さ。座った状態でも床に足がしっかりとつくので長時間でも座っていられます。また、家庭のダイニングテーブルとほぼ同じ高さの為、居心地が良いのでしょう。
②ハイカウンター
高さ1050センチほどの文字通り少し高いカウンターで、バーなどによく使用されます。
床がフラットな場合、お客様が座った状態でも、カウンター内のスタッフと目線が近くなり、コミュニケーションを取りやすいのが特徴です。
しかし、ハイカウンターは椅子も高く、座った時に床に足がつかない為、長時間座るのにはあまり適していません。
③ミドルカウンター
高さ95センチほどのハイカウンターとローカウンターの中間くらいの高さ。
ちょうどキッチンの流し台程の高さで、座った際にぎりぎり足のつま先が床に付くか付かないかくらいの高さです。ミドルカウンターは比較的使用されることが少なく、合わせる椅子選びも何かと苦労するかもしれません。
不快感を与えないカウンターとは、
カウンター席で食事をする際、何か居心地悪いな…と思ってしまったことはないでしょうか?
もしかしたらそれは、カウンターの幅と奥行きのせいかもしれません。
- 隣の人と妙に距離が近い、肘が当たる。
- 注文した料理がカウンター上に収まらない。
- 隣の人の皿がこちらにまではみ出ていてモヤモヤ…
など、これらの全てが『この店、居心地悪い…』に繋がってしまいます。
そうならない為に、カウンターの幅と奥行きにも気を付けましょう。
まず、一般的な飲食店カウンターの一人当たりの幅は600㎜です。
誰しも「パーソナルスペース」というものがあり、そこにむやみに入って来られると不快に感じるものです。距離には個人差がありますが、一人当たり600㎜以上幅を取れればそれほど不快には感じないでしょう。
また、カウンターの奥行は450㎜以上が好ましいです。
お客様が注文すると想定される料理の数、その料理たちに使用する予定のお皿の大きさが収まるかどうかが重要です。可能であれば、カウンターの寸法を決める前に実際にお皿を並べてみてどれくらいの幅・奥行が必要になるか事前に確認しておくとよいでしょう。
居抜き物件などで、すでにカウンターが設置されている場合はそこに収まりの良いお皿を選ぶ方が良いかもしれません。
” 良い店 ”と思ってもらうために出来る事
カウンター席はスペースが限られているため、手荷物を入れる籠やひっかけられるフックを付けたり、コートはハンガーラックで預かるなど、心遣いが必要です。
さらに、ハイカウンター・ミドルカウンターのように、足が床に付かないと長時間座っていられませんので、足置きのバーをイス、もしくはカウンター下部に取り付ける様にしましょう。
小さなことに思えるかもしれませんが、それだけでも居心地は大きく変わります。
良い店かどうか、という尺度はそれぞれ違います。
料理がおいしい、サービスがよいことはもちろん、荷物の置き場所があるか、そこまで配慮してくれる店かどうかでいい店かそうでないかの評価をしている人方も居ます。
特に女性は荷物が多く、飲食店の床に置くのは抵抗もあります。かといって、イスの後ろ半分に置くとゆったり座れません。結果、落ち着けず居心地悪い…という結論になってしまいます。
お店は悪くないと思うかもしれませんが、そこはお店側のおもてなしの見せどころです。
どなた様にも居心地よく過ごして頂き、再来店を促しましょう。
株式会社アースラインです。お知らせなどを発信しています。
関連する記事
-
- 2019.12.16
- 店舗づくりコラム
-
- 2018.12.25
- 店舗づくりコラム
-
- 2020.02.07
- 店舗づくりコラム
-
- 2018.09.25
- 店舗づくりコラム