店舗づくりコラム

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デザイン会社を選ぶ際マッチングサイトを使うメリット・デメリット

マッチングサイトとは、仕事を依頼したい会社や個人オーナー様と、仕事を請けたい会社とを繋ぐ役割をするサイトのことを指します。
店舗出店・改装・増店をお考えのオーナー様の多くがご利用されています。
便利なツールですが、使い方によっては損をしてしまう場合があります。
今回はマッチングサイトの上手な使い方についてお話します。

 

マッチングサイトを使うメリットは時間の短縮

店舗を出店・改装・増店するには当然、お店を作ってくれる会社を探す必要がありますが、ネットで検索をすると店舗・内装・デザイン・設計・施工に関わる会社は星の数ほど出てきます。
膨大な情報の中から自分に合ったデザイン会社や施工会社を探すとなるとかなりの時間を要します。
その時間を大幅に短縮するため、初めて出店されるオーナー様の多くはマッチングサイトをご利用されます。

メリット① 探す手間が省ける

マッチングサイトには多数の案件が登録されています。
飲食店、美容サロン、アパレル、スクール、オフィス、
開業、改装、移転、増店、プチリフォーム、リノベーション、ビル・施設の建築、
と、毎日様々な案件が登録され、業者側は得意な分野・条件が合う案件を選びエントリーをします。
マッチングサイトに登録したオーナー様は待っているだけで条件に合った会社から連絡が来るので探す手間が省け、その分時間を有効に使う事ができます。

 

メリット② 話す手間が最小限

マッチングサイトを利用してもしなくても、オーナー様は最初にお店の業態、コンセプト、内装イメージ、エリア、坪数、総予算、施工費用、出店時期等の基本情報を伝える必要があります。
オーナー様自身が各会社の窓口に相談をする場合はこの作業を何度か繰り返す必要があり、時間もかかります。
マッチングサイトを利用した場合はこの作業が一度で済み、数百社~数千社に情報が伝わるので効率的と言えます。
また、断る事が苦手なオーナー様にとっては、サイトを通してサラッと断れるのも魅力の1つと言えるでしょう。(※サイトによってシステムは異なります。)

メリット③ 比較し易い

例えば店舗内装・デザイン・設計・施工に関わる会社100社分の情報を調べようとした時、各会社のHPを見れば必要な情報は得られるのですが、百社百様のデザイン画面から欲しい情報を見つけ出すのはなかなかハードな作業になります。
マッチングサイトは全ての会社情報が同じフォーマットでまとめられているため、見る方にとっては情報の整理がしやすくなります。
他にも、アクセス数の多い会社ランキングやデザイナーへのインタビュー、施工事例など様々な情報を比較したりストックしたりするには、マッチングサイトは非常に便利なツールであると言えます。

 

便利な機能を不便にしてしまうケース

マッチングサイトを使う最大の魅力は時間の短縮にあるというお話をしましたが、逆効果になってしまっているオーナー様をマッチングサイト内でよく見かけます。
もともとエントリー上限を設定できるマッチングサイトであれば、上限に達した時点で受付が締め切られ、5社~10社と直接のやり取りが始まるのですが、
上限が決まっていないマッチングサイトで30社以上からのエントリーがあった際、全ての会社と直接やり取りを望まれるオーナー様がいらっしゃいます。
単純に「色んなデザインを見てみたい」「一円でも安く内装を仕上げたい」などの理由があるのでしょうが、多くの会社とやり取りをするのは効率的とは言えません。

デメリット① 圧倒的な時間の損

業者から多数のエントリーがあった際、全社でコンペをするという考えは一見面白そうにも思いますが、単純計算をしただけでも多くの時間のロスが生じてしまいます。
店舗の内装・デザイン・設計(レイアウト)をプランニングするには、マッチングサイトを通して各社が把握している基本情報だけではできません。
業者は直接オーナー様にお会いして基本情報以外の細かな情報の聞き取りをして、現地調査を行なうものです。
現状がどのような状態か、設備はどの程度使えてどの程度の工事が必要か、エリアや物件の条件によって出来る事、出来ない事がある事などを把握し、綿密な打ち合わせをしておく必要があります。
ここでシッカリと店舗イメージ、内装イメージ、現場状況等の情報の共有ができないと、双方が納得のいく店舗作りにならないため、平均1~2時間程度をこの工程に費やします。
その後も各社からの様々な質問への対応が求められます。
そしてコンペを行うのにも選考も含めかなりの時間を要します。
こういった作業を果たして30社以上とすんなり進めることができるでしょうか?

 

デメリット② 把握しきれない

マッチングサイトに登録をしている業者はデザイン事務所、設計事務所、リフォーム会社、工務店等様々です。
それぞれの会社には違った特徴・強みがあり、得意とする分野、苦手とする分野も違います。
何回かやり取りを重ねていくうちにそれぞれの会社の良さや特徴、雰囲気などを感じていき、それが一緒に仕事をする上での判断材料になったりもします。
ですが、折角それぞれの良さが活かされたプランが出揃ったとしても、余りに数が多いとどの会社の誰とどんなやりとりをしたか、それらがどう活かされたプランになっているか、どこが一番自分に合っているのかという判断が難しくなってしまいます。
必要以上の情報の多さは正しい判断の妨げになってしまうのです。

双方にとってより良く、よりサクサクと、よりスマートな店舗作りが出来る事が理想的です。
ここで挙げたデメリットは少しの行動をプラスするだけで改善することができます。

デメリットの改善策

  • 一円でも安く内装を仕上げたい場合は、実際の予算より低い上限を設定しておき、『絶対条件:予算 ○○万円が上限』などと強調しておきましょう。
    そうすれば、最初から予算条件に合った会社に絞る事ができるからです。
  • 沢山のプランを比較されたい場合は多くても10社以内でのコンペとし、各社「3プランずつ違うタイプの提案が欲しい」という条件を付ければそれが可能な会社に絞り込む事ができ、沢山のプランも比較できます。
    やり取りをする時間と労力も1/3に抑えられ、効率UPに繋がります。
  • エントリー時のコメントが明らかなコピペの様なあいさつ文だった場合は迷わず断る。
    あいさつ文しかない、コピペっぽい場合は一件一件にきちんと目を通していない可能性が高いので断ってしまいましょう。

これらを実践するだけで大幅な効率UPが期待できます。

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